interaction energy

記号株式会社は深い洞察やリサーチから真の問題を明らかにし、
クライアントにブレークスルーをもたらす次世代型デザイン&コンサルティングファームです。

こちらのaboutページにこのように記載している通り「次世代型のデザイン」というモットーを信条に持つ会社です。

対象的でリニアーな設計・デザインを踏まえつつ、非対称的でノンリニアな設計・デザインを試みます。ときにはボールを投げてみてインタラクティブな仕事の選択を意図的にするくらいですから。完全に狙っているわけでもないのですが、遊び心やユーモアは想像を超えたアブダクションを生んでくれるときもあるからです。トーン&マナーには配慮しつつ、枠を超えること。そのための遊び心とユーモア、そしてゆとり。

「任せることもこれからのデザインのひとつですよね」

なんていう言葉をミーティングのときに頂きましたが、根底にあるのは愛情と信頼感。そして、それを支える主体性と責任感でしょう。

とあるプロジェクトでクリエイティブディレクターとアウトプットや表現の議論になったのですが、例えばスチールにおいてもアニー・リーボヴィッツが優れたフォトグラファーであるのは技術があるからではなく、タレント性によるものなんだという主張はなかなか奥深い洞察でした。

写真でも映像でも音楽でも文章でも何にでも言えると思うのですが、嫌でも人間味、その人自身の器というものは滲み出てしまいますからね。そして成否を分けるのは技術ではなくその人自身の人間性なのだというところがまた興味深いところです。誤解のないようにお伝えしておきますと技術を軽視しているわけではありません。技術は確かに大切。ですが、例えば写真においては、

技術だけだと上手い写真は撮れても心揺さぶる写真は撮ることができない

ということなのです。心揺さぶるようなインパクトのある写真って確かにありますよね。そういった写真を撮るためには技術があるのはもちろんのこと、写真家自身にタレント性がないと対象負けをしてしまう、と。人間としての強度、生き物としての凄み、この人になら抱かれてもいい!と思わせるくらいでないといけない。写真もセックスと一緒なんです、という言葉には説得力を感じました。読書は著者と読み手の共同作業だと提唱するロランバルトを彷彿とさせます。

映画監督なんかも一緒で一流の監督なんかは自分の世界に引き込んでいきますよね。コンサルティングやコーチング、インタビューや対談なんかにも言えると思うのですが、どちらかにエネルギーを奪われるようなものではなく、良いセッションというものは授受作用のあるものだと私たちは定義しています。実際に仕事の現場で新しい発見や気づき、インスピレーションを得ることはよくあることです。逆に言えばそうでなければそれは仕事ではなく、単なる労働と言えるでしょう。

相互作用を生み出し、エネルギーを循環させ、より良いものを生み出していくこと。そのための設計であり、デザインなのでありますから、予定調和におさまり、キレイにお座りしているのは古臭いデザインだと思うのです。ちょっとくらいはみ出て、泥んこになるくらいがちょうどいいのかもしれませんね。

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