Dots and Punctuation

ルール変更によって事業の見直しを相談される機会が多くなりました。震災と違って先が見えない事、局地的なものではなく世界的におきていること。例外も免罪符もないこと。大小の差はあれみんなが同じ局面に立たされていることでしょう。医療現場を始め、前線で奮闘されている方々には頭が下がります。経済においても疲弊し、痛んでいくこの有事の中でわざわざ私たちを選択し、相談してくれる事は大変ありがたい事であります。このような状況下において、記号株式会社として培ってきた知見、エッセンスを棚卸しし、社会に還元できる事を考え、研鑽し、準備をする日々です。

一方でお付き合いのあるクライアントやパートナーと事業の見直しを相談され、ともに再構成している状況でもあります。新規事業のスタートアップでも既存事業のメンテナンスでも、まずは事業ドメインの再設定を行います。

大前提として、自身のビジネスをどう定義していくのかということ。例えば「私はコピーライターである」と定義するのならば「コピーライティングならぜひお任せください」といったサービス提供になるでしょうし「インターネットプロモーションにコピーライティングを活用し、オンライン販売を手助けする」と定義するならば「インターネットを活用したセールスプロモーション代行一式を引き受けます」と展開できるでしょう。ライティング技術を売り物にし、出来る事や得意なことから定義するのか、スキルから導き出されたネット販売をサポートするというソリューションで定義するのかによって、同じ仕事をしていてもこのようにビジネスの印象もだいぶ切り替わります。

事業ドメイン:「何を売るのかではなく、何に応え、どんな事を解決するのか」

と捉えてもわかりやすいかと思います。得意な事や出来る事でスタートするのはいわば自分視点です。自分が取り組みたい事、出来る事、自分視点も大切なのですが、ここに愛情を持って相手の視点も入れてみませんか。社会(周りの人たち)にとってどんな存在と見られているのか、何を望まれているのか、何を期待されているのか、、、そうすると「したい事」「出来る事」から「すべき事」が見えてきたりもします。広大な世界のフィールドでどんな席に着き、役割があるのかが客観的にわかってくる事で主観的なサービスにも深みが増します。顧客視点を取り入れてみましょう。

顧客視点を取り入れる基本的なフレームワークとしてTPOSや4Cなどもあるので、時間をとってこのような機会にワークとしてやってみても良いのではないでしょうか。TPOSというのはTime(時間)、Place(場所)、Occation(場面)、Style(生活)です。いつ、どこで、どんな場面でどんなライフスタイルを送っている人が使う商品・サービスなのかという事ですね。4Cは20年も前に提唱されたフレームワークで有名なのでご存知の方も多いと思います。Customer value(顧客価値)、Customer Cost(顧客コスト)、Convenience(利便性)、ommunication(コミュニケーション)の4つですね。顧客の価値を高め、コストを抑え、利便性を保ちながらコミュニケーションを取れるものであるのか。基本的なことではありますが、これらの視点で事業ドメインを見直すと風景がだいぶ変わるのではないでしょうか。

どこに軸足を置き、ドメインを設定するのか。個人の生活様式だけでなく、企業にも変化を求められているのです。

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