Great pains but all in vain

床屋や美容室をリピートしない一番の理由って何だと思いますか?これを聞いたとき、初めは驚いたのですがゆっくり咀嚼してみると納得です。もうそのお店に行きたくない、リピートをしたくない一番の理由は、、、

よく話しかけられること

だそうです。髪を切っているとき、シャンプーしているとき、カラーリングしているとき、接客の一環でいろいろと話しかけてくれますよね。もちろんお客さんを想っての接客だとは思いますが、アンケートを取ってみるとリピートしない一番の理由に上がるそうです。なぜでしょうか。

2019年に「サブスク」が流行語大賞にノミネートされるほど、サブスクリプションサービスが当たり前のように日常に溢れるようになりました。ユーザーにとっても馴染みがあり、私たちサービス提供者の選択肢にも加わってきましたが、サブスクリプションサービスを止める大きな理由は、、、

コンテンツの量が多すぎる

というものがあるそうです。なるべく満足してほしい、たくさんの価値を届けたい、どうせなら大盛りで!とたくさんの量を提供することで、逆にユーザーは減っていく(そしてサービス提供者も疲弊していく)。毎日毎日そこそこのクオリティのコンテンツならインパクトあるコンテンツを週に1度だけ提供する方が効果的だったりします。

同様に、会員制サービスやオンラインプログラムでも退会理由の一番は、、、

講座が消化できない

というもの。講師としてはあれも教えたい、これも知ってほしい、これも必要だと用意するのだけれど、ついていけない。単純に量に圧倒され食傷気味になってしまう。これは表面的な理由で、奥にある真因は消化できない自分が情けない、ついていけなくて恥ずかしい、みっともないといった感情があるのです。

コンサルティングやコーチング、カウンセリングなどの役務のサービスの解約理由にもよくあるのが、、、

サービスを活かしきれないから

というものがあります。せっかくの良いサービスなのだけど、活用しきれなくて申し訳ない、、、きちんと使える環境になったらまたお願いしたいとなってもクライアントは戻ってきません。活かしきれなくてどんな感情を抱いているのか理解してケアして上げる必要があります。フレンドリーにし過ぎるのも違いますしね。

今回のインサイトは、

良いサービスだと思って価値を上げるつもりで提供していてもマイナスに捉えられてしまうことがある(逆効果の方が多い)

ということ。

もちろん全ては文脈によりますが、特典やボーナスを減らしてすっきりシンプルにさせるだけで、ユーザーやクライアントの満足度が上がったという調査結果もあるくらいです。サービス提供する際、too muchになっていないか常にみていきたいところ。もちろん不足は良くないでしょうけど、足りないくらいがちょうど良かったりすることも多いのです。コンテンツもサービスもご飯もそこそこに。

PS:

有料会員サービスのFacebookグループに入っていた友人がコンテンツ酔いを起こしてグループを退会しただけでなく、Facebookのアプリも削除。Facebookそのものも辞めてしまったという出来事も最近ありました。他人事ではありませんね。

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